イタリア・ルネサンスの時期は14世紀中から1600年ごろまでを指す。 |
ルネサンスという言葉は、re=再び と renaissance=誕生 を意味するフランス語から来ている。ラテン |
語ではrenasci=生まれ変わる、イタリア語でrinascitaです。西ヨーロッパはほぼ100年もの間キリスト教支 |
配の下に、古代ギリシャ・ローマ文化の破壊が行われてきた。信仰が生活の中心であり、社会システムの |
中心にキリスト教がある。1346年頃、西ヨーロッパに伝播したペスト菌は、その後50年ほど大流行して人 |
口の1/3が亡くなった。東ローマ帝国はすでにイスラムの攻撃を受け、13世紀半ばには衰退の一途をたど |
り、1453年オスマントルコに占領された。これらの社会不安から社会活動が停滞して、占星術や魔術など |
が信仰と結びつき、はなはだ非合理的・非科学的な思考が支配的であった。 |
ヨーロッパでもイタリアのトスカーナ地方の諸都市は東ローマ帝国とつながりが深く、コンスタンチンノー |
ブルの陥落が近づくにつれ亡命の知識人も多く、古代ギリシャ・ローマの書籍や知識、イスラムの科学が |
流入して古典文化の研究が盛んになった。これらの影響を受け絵画も大いに発展する。 |
ゴチック後期の代表と言われているのがジヨット Giotto(1266?〜1336年)です。今まで輪郭を描く事で |
物を表現していたのが、陰を付けて物のボリューム感を表現しました。この陰の付け方は紀元前1世紀の |
ポンペイの遺跡からも見る事が出来るのですが、その後継承されなかったようです。ジヨットの優れている |
点は、視点を生み出して絵のテーマを強調した事です。取り囲む人々の視線が横たえたキリストに注ぎ、 |
背景の建物にも陰を付けて立体感を生み、画面に構図を与えて強く遠近感を出しています。この効果で登 |
場人物が生き生きと描き出され今でも感動を誘うのです。聖フランチェスコ大聖堂(1299年頃)。 |